ベッド専門店でいると、いろいろなご要望をお聞きすることがあります
「ベッドは、ずいぶん場所を取るから、布団のように折りたためる商品はありませんか?」
たしかに、布団はたたんで押入れに入れると、部屋が広く使えるので、便利です。 そう考えるとベッドはずいぶん場所を取って不便です。
ソファーベッド、収納ベッド(2つに折れて立つタイプ)などのように寝ないときは椅子として使ったり、小さく出来る商品もありますが、毎日使う道具としては、どうも面倒くさかったり、中途半端だったりします。
ソファーベッドの場合、寝る時のベッドメイキングをどうするか?という問題もありますし、収納ベッドは布団を乗っけた状態での動作は結構大変だったりします。それに、あまり美しくありません。
このように、日中のベッドについては解決策が乏しく、昼間、ずいぶん邪魔なように思われていますが、海外では昼間も積極的に使われています。
海外でのベッドの使い方
アメリカやヨーロッパなどの国々のように靴のままで室内で生活している場合、ベッドはソファーと共に日中もリラックスできる場所として使われます。
椅子代わりに座ったり、寝転んでテレビを見たり、クッションを背もたれにして本を読んだり、勉強したり。(部屋の中でも靴を履いていますので、ほとんど床に座らないのです。)
そういえば、私が泊めてもらったイリノイ州のある家庭で、兄の誕生日を祝って、妹弟たちが彼の誕生日のサプライズに朝食をベッドの上でとるプレゼントをしました。
トレーの上に朝食を並べて、兄さんのベッドに持っていくわけです。 ベッドに座ったまま朝食をとるのは贅沢ですよね。
ホテルでのベッドの使い方
ホテルの場合も一流になると、日中はベッドの上で過ごせるようにベッドスプレッドの上にクッションを置き、夕方に「ターンダウン(TURN-DOWN)」といって、それらを仕舞う作業をします。寝やすい状態にするのです。
つまり、ベッドは布団のように寝るときだけ使うものでは無く、 昼間の使い方と夜の使い方があるわけです。
パリ リッツホテル ターンダウン前
ヘッドボードの前はクッション
ターンダウン後
ベッドスプレッドははずします。
クッションがマクラに代わっています。
日中用のクッションやベッドスプレッドは、ワードロープの上にしまったり、
袋に入れて目立たないところへ置いたりします。(上の写真はパリ リッツホテル)
日本でもターンダウンサービスをしているホテルはあります。
東京ではフォーシーズン系(椿山荘など)、ホテルオークラなど 大阪ではリッツカールトン。
以前はしていたが、根付かなかったホテルもあると思います。
上の写真は東京のフォーシーズン椿山荘
ターンダウンで片付けたベッドスプレッドは袋に入れてナイトテーブルの横に置かれていました。
ターンダウンサービスをしてもらう時には
一緒に、ごみを捨てたり、タオルを新しいものに交換してくれたりします。
アメリカ東海岸のベッド用品売り場
最後にアメリカのベッド用品売り場の写真をアップします。
クッションにもずいぶんいろいろな形があります。
これらは枕ではありませんので、寝るときはクッションの間で寝たりせず
ベッドから降ろしてくださいね。
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