ダニが引き起こす病気には、アレルギー性喘息、鼻炎などがあり、子供たちのアトピーもダニアレルギーやハウスダストが影響していると言われています。日本でもヨーロッパでもお母さんやお父さんの頭の痛い問題の一つになっています。
これらの問題の解決として、 「出来る限り清潔な環境を作ることが重要」という認識は日本でもヨーロッパでも同じです。
などなど・・ですが、ヨーロッパでは出てきて、日本ではあまり出てこない注意点があるのです。 それは、 ■「寝具を60度のお湯で洗う」 <という注意点です。ヨーロッパ人にとっては当たり前の事で、お医者さんも伝えるそうです。
彼らにとっては、そのことで、日本人の私が感心する事が不思議に感じるかも知れません。
なぜなら、ドイツ、フランスの多くの洗濯機 (←左写真「フランスの普通の洗濯機」) には温度調節つまみ (↓下写真「操作パネル」) が付いていて、家庭で簡単に、60度での洗濯が出来るのです。 日本では、寝心地のいいベッド用の掛け布団というと、まず、羽毛布団になる訳ですが、丸洗い出来ない物が多いですし、丸洗いできる製品でも、水、または低温のお湯(30~40度)での洗浄が限界です。
「洗う事により、ダニの90~95%は除去できる」といわれていますが、残りの5~10%の多くはダニの卵なのです。 ダニの卵が残ると、せっかく丸洗いした布団もまた、ダニが繁殖するわけです。水や低温のお湯で洗濯しても、これを洗い流せません。 日本で多く行なわれているお湯洗い(30~40度まで)の主目的は汚れをきれいに落とすことであり、30~40度では、人間の体温とほとんど変わらないので、 ダニの卵を殺すわけではありません。
ヨーロッパで行なわれている60度での洗濯の意味ですが、60度というと、 たんぱく質が硬化する温度なのです。(ちょっと科学の話になります) ダニやダニの卵を、水流で洗い流すだけでなく、60度の熱により成虫、卵どちらも完全に殺す事ができるわけです。(ゆで卵になります)
また、ダニのみならず、自然界のアレルギー物質(花粉など)は、ほとんどがたんぱく質で出来ている為、60度のお湯で洗濯することにより、多くのアレルギー物質が変質(硬化)し、 人体に悪影響を及ぼさなくなるのです。
よく、ご家庭でも、鍋の中の残ったおかずなどを「火を通す」といって、暖めなおすわけですが、鍋の中を高温にすることにより、雑菌(これも普通たんぱく質で出来ています)を殺しているわけです。
赤ちゃんの哺乳ビンを高温で殺菌することもよく行なわれていますね。
人間の体もたんぱく質で出来ている為、60度のお湯ではやけどしますので、気をつけないといけません。
当社では、ドイツDiamona社から マットレス 以外にも マクラ や ベッドパッド 、 掛け布団 なども輸入していますが、全て60度のお湯で洗濯できるものでした。(Diamona社が特別なわけではありません、全てといってよいドイツ、フランスの寝具は60度洗浄が可能です)。
当社で扱っている、ディアモナの掛け布団、イージーウォッシュに関しては、なんと95℃での洗浄が可能です。
化学繊維は、普通このような高温には弱いので、驚くべきドイツの技術です。
日本では今まで60度のお湯で洗える洗濯機がほとんど無かったし、寝具もほとんど販売されていませんでした。 ですので、日本のお医者さんはヨーロッパのお医者さんと違い、このような注意をしていなかったのでしょう。
近年日本でも、ドラム型洗濯機を中心に60度洗浄が可能なものも販売されています。 日本のご家庭でも、ダニ退治の有効な手段として、60度のお湯で洗濯する日が近いかも知れませんね。
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